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中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

コミュニケーションツールには更なるブレイクスルーが必要か2

ITが思ったほど地理的制約を無くしていないという話の続きです。こちらの書籍も参考になります。 

年収は「住むところ」で決まる  雇用とイノベーションの都市経済学

年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学

 

 

ある程度は制約がなくなった

確かに、ITの進歩は目覚ましく、コミュニケーションを大きく変えました。メールはもちろんLineのような文字ベースのツールは当たり前に使われるようになりました。

skypeやGoogle Hangoutは、一昔前には想像できなかった品質で、リアルタイム音声・映像を通じてコミュニケーションすることができます。特に、映像の存在は大きく、先方の様子を見ながら会議することで、よりスムースに会議が進むようになりました。また、クラウドを活用してファイル共有が行えることで資料の配布が容易になり、多数箇所のユーザーが同時に会議に参加することも可能になりました。10年前には夢物語だったことが、次々と可能になってきています。

 

自社でも、最近は地方拠点とITビデオ会議を利用して会議を行っています。かつては、電話だったり、いちいち出張していたケースの多くが、こういったITツールに置き換わっています。多大なコスト削減につながっているのは事実です。

 

でもFtoFが最高

では、すべての対面コミュニケーション(FtoF)がITツールで置き換わるかというとそうではありません。多人数で活発な議論が必要なる、そういったケースではまだまだFtoFを捨てることができません。

このことは、チームラボの猪子社長も言っています。

www.nikkeibp.co.jp

 

Face to Face が一番? - 中堅企業IT部門の日常

 

ある程度簡単な内容であれば、ITツールを通じたコミュニケーションでも可能ですが、一定の複雑度があるタスクについてはまだまだFtoFとの差は大きく、置き換えは難しかったりします。

 

地理とイノベーションを扱った

年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学

こちらの書籍では、21世紀は人的資本をどれだけ引きつけられるかをめぐって競争がおこなわれるようになるだろうと述べており、

更には、

そのような時代には、場所の重要性がかつてなく強まる。人はお互いに顔を合わせてコラボレーションするとき、もっとも創造性を発揮できるからだ。

 

ある土地に人材が集積すれば、その土地にさらに人材が集まり、コラボレーションが促される。その結果、…ますます多くの人材が集まってくる。

 

イノベーション能力に富んだ人材を大勢引き付けられた都市や国家が経済の覇者になる。

と述べています。つまりイノベーション能力に富んだ人材を集めるといった重要なコミュニケーションについては、まだまだFtoFが必要ということになります。これまでのITが国家や地域というものをなくしていくという論とは逆です。

ITにより、地理的に分散した環境での仕事は増えるものの、地理的に集約してFtoFを行うことにはまだ重要な意味があるのです。

 

まだコミュニケーションツールには表現力が足りない

こういった分散環境で働く、ということが進まない理由でよく言われるのは

  • マネジメント能力の欠如
  • ITセキュリティーやインフラの問題

などがあります。会社がマネジメントから積極的に導入を進めないとうまくいかないとか、情報漏えいといったセキュリティーが心配という話です。

ただ、これらの課題はもう少し複雑度の低い仕事に対してであり、創造性が必要な場面、多数が集まり議論が必要な場面では別の課題があるかもしれません。

 

特に、多人数の会議で、あうんの呼吸で発言の順番を探ったり、議論しながら互いに高揚したりというのが、今のITコミュニケーションツールでは難しいことがあります。

なんか会議やってたら、互いにすごい盛り上がったみたいな経験があるのではないでしょうか。そういったことが、今、現在のskypeやhangoutでは恐らく難しいのです。

単に音声や画質を徐々に向上させるれば良いというような話ではないのかもしれません。現在、これらのITツールが提供している、視覚や聴覚への情報提供だけでは不十分なのかもしれません。直接人が目の前にいることによる、熱気や気分の高揚、もしくは雰囲気、そういったものを伝えるツールが必要なのかもしれません。

それには、コミュニケーションツールに革新的な進歩が必要なのかもしれません。例えば、バーチャルリアリティーのかなり進んだ形態ようなものかもしれません。

 

イノベーション能力に富んだ人材を大勢引き付けられた都市や国家が経済の覇者になる

そういった革新的なコミュニケーションツールの登場により、バーチャル上の都市や国家が覇者になるかもしれません。

 

ただ、古典的日本企業だと、いつでもどこでもコミュニケーションが取れるとなると、逆に根回しのコミュニケーションが増えるかもしれません。上司相手に「すみません、出張でいらっしゃられなかったので、会議で決まっちゃいました」といった言い訳が使えなくなるかもしれません。逆に仕事が増えたりして。。。

 

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