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中堅企業IT部門の日常

中堅企業IT部門の中間管理職で半研究者の雑談です。毎週火曜日更新予定

AWSに駆逐される人々

IT部門 人員 クラウド

 最近、うちみたいな中小日本企業でもAWSを始めとした、インフラのクラウド利用が進んできています。

 

 JUASの「企業IT動向調査報告書2013」ユーザー企業のIT投資・活用の最新動向(2012年度調査)によると、プライベートクラウドについては、売上高1兆円以上の企業では7割が導入済みだそうで、100億円~1000億円未満の企業でも20%程度が導入済みだそうです。
 
 IaaS、Paasについても、導入済みが8.4%→11.1%と増加しており、普及は進みつつあるようです。(ただし、検討してやめたという企業も多いようです)

 

 さて、特にIaaS、PaaSですが、実際入れてみるともうとにかく便利です。いままでのサーバー設置、設定、運用等々はなんだったんだという状況です。運用面だけでなく、サーバー買うのに予算取りして、役員に説明し、導入・設置・稼働、ようやく安定してきたと思いったら、保守終了が近づき、また予算取り、こういったシステム周辺の無駄な労力が大幅に削減されます。

 

  確かに、コスト比較すると現時点では割高になるケースもあるのですが、AWSなどでは年間6回の値下げが行われているようで、中期的に見れば恐らくサーバー買い込むよりは、割安になるはずです。ただ、日本の偽クラウド業者だと、サーバーごとの固定費用になっており、価格変更もないというケースもあり、この点はよーく、精査する必要があります。

 

 ただ、こういったサービスが進むことによって便利にはなりますが、当然マイナスの作用を受ける人もいます。特に、雇用を奪われる人もいるので、それは新たな悩みの種になります。

 

 例えば、ユーザー企業では、インフラ担当者の仕事が減っていきます。

 

 基本アウトソースが中心のユーザー企業でも、ある程度インフラの運用を自社で行っており、そこにはスタッフがいます。

 サーバーをラッキングして、初期設定して、動くまではベンダーがやってくれますし、また、ある程度の規模のシステムなら日々の運用も原則ベンダーがやってくれます。

 しかしながら、比較的ミッションクリティカルでなく、保守費を払うほどでもないようなシステムの運用は自社で行ったりします。例えば、ちょっとした社内ナレッジ共有ツールなどについては、自社内で日々のサーバーの状況を見て、設定を変えたり、故障時に対応したりと、いろいろと作業を行っています。

 

 こういった領域にAWSなど使い始めると作業が減り、余剰人員化してしまいます。

 

 まあ、ユーザー企業も悩ましいですが一番の脅威に感じているのは、国内ベンダー企業でしょう。特にサーバーを製造したり、iDCを運用しているような企業ではないかと。

例えば、

  • サーバー営業
  • サーバー設計・開発者

 この辺は当然どんどん仕事が減っていくのかと。

 

 サーバーの製造はどうなんだというのもありますが、最終的なサーバーをつくるところはどうせどっかのオフショアで行っていると思われますので、そのオフショア先の仕事はあまり減らないのかと。発注元が、これまでのサーバー製造者から、アマゾンやgoogleに代わるだけで。

 

  • IDC運用担当

 ユーザーがサーバー確保して運用することもなくなってくるので、iDCの運用業務が減り、運用担当者務が減ってきます。そもそも、従来型のiDC自体いらなくなる可能性もあります。

 

  • サーバーの設置・設定者

 インフラのアーキテクトの設計者などはまだまだニーズがあると思いますが、単純なサーバー設定者は仕事が減っていくでしょう。

 何年も前に大量にサーバーを入れたことがあるのですが、その際驚いたのは、国内ベンダーには、サーバーの設置のプロがいるのです。

 サーバー搬入の当日あらわれて、すべてのサーバーを開梱、コードを確認、コードの接続順、まとめかた等を検討します。まずは、コードの曲がりを修正してすべて準備を整え、ラッキングしていきます。その後、火を入れて稼働確認まで行います。

 まあ、素晴らしい手際で、さすがサーバーメーカーと思ったのを覚えています。

 こういった人々もクラウド化するにつれて、仕事は減っていくのかと思います。

そりゃどこかで、こういった仕事は発生すると思いますが、労働集約的な仕事は、世界中に拡散されていき、日本の労働力は活用されなくなっていきます。

 

 今後、AWSのようなサービスは、設備産業的な面も大きいので、グローバルの大手企業の寡占が進んでいくのではないかと思います。 AmazonGoogleMicrosoftを相手にさて、国内企業どこまで生き残れるのか。

 

 こういった流れのなか、国内ベンダーの中には、iDCを売り払う企業もでてきており、自社の付加価値をよりサービス領域にシフトしているようです。国内ベンダーにもなんとか頑張ってもらいたいものです。

 

 まあ、他人のことの前に、まずユーザー企業位として自社のインフラを見直しが先ですが。

 

すべてわかるクラウド大全2014 (日経BPムック)

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